
イートローカル探検隊(E探)では、毎月1回の探検で色々な多摩の「おいしい」現場に訪問します。
今回のテーマは養蜂!6月のゼミでは座学で養蜂について学び、9月に見学を実施しました。
場所はなんと“多摩中学校”?!中学校で養蜂を行っているなんて想像もつきません……!
見学前からワクワクが止まらない♪
中学校で養蜂?その現場に迫る!
さっそく多摩中学校の中へ入ると、廊下の奥から生徒たちの声が聞こえてきます。
廊下の角を曲がるとそこには……にぎやかに蜂蜜を採取する生徒と大人たちの姿が!
機械をぐるぐる回している人、巣箱から巣ひ(蜂の蜜が溜まっている板状のもの)を取り出している人、蜜蓋(みつぶた)を削っている人……
校長先生まで防護服を着て作業しています。
みなさんと~っても楽しそう♪♪
↑蜜蓋を剥がしている様子。
蜜蓋とは巣ひに蜜が充分にたまって熟成された時、余分な水分が入らないようにするために蜂がつくる蓋のことです。
つまり美味しい蜂蜜ができている印!これを取らないと蜂蜜を取れません。
遠心分離機で採蜜している様子。蜜蓋をはがした巣ひをこの機械の中に入れてぶんぶん回し、遠心力で蜜を採取します
巣箱の様子。今年は4箱を養蜂されていました
柵にかかっているペットボトルはミツバチの敵であるオオスズメバチの罠
養蜂プロジェクトが一石三鳥に?!
多摩中学校の養蜂プロジェクトは、約3年前の2020年から始まったそうです。
きっかけは趣味で養蜂をしていた元校長先生が、生徒たちとも養蜂をしてみたいと思いついたこと。しかし初期費用や時間がかかるため、
なかなか実行には踏み出せずにいました。
そんなとき、現場の先生から「生徒たちと一緒に養蜂をやってみたい」という声が上がり、これはやるしかない!とはじまったそうです。
生徒たちと一緒に養蜂プロジェクトに取り組む学校コーディネーターの方々に、養蜂プロジェクトに関する様々なお話を伺いました
この養蜂プロジェクトの中心を担うのは、F組(特別支援学級)の生徒たちです。
採蜜だけでなく、ビンに貼るラベルの作成や養蜂に関する研究(ミツバチの敵を駆除する方法など)、さらに販売まで生徒たちが行っています。
私も実際に、せいせき朝顔市で生徒たちの「多摩中学の蜂蜜はいかがですか~!」という元気な声を耳にしました♪
「子どもたちの元気な声につられ、たくさんのお客さんが寄ってきてくれるんです!大人が売るより倍以上売れるのよ〜」
とコーディネーターさんは笑いながら教えてくれました。
コーディネーターさんは続けて
「F組の生徒さんは基本的に外へ出たり、集団で行動したりすることが苦手な人が多いの。でもね、こうやって自ら街中に出て、自分の手で売っていると、生徒たちは自然と自信が持てるようになってきて、前よりも生き生きとしているんですよ!」とにっこり。私たちも自然と心が温かくなりました。
「卒業しても手伝いに来るよ!」と言う生徒さんも多く、養蜂プロジェクトを通じて地域のつながりも生まれています。
この養蜂プロジェクトは単に養蜂や生き物の生態が学べるだけではなく、生産から販売までを学ぶキャリア教育や学校と地域のつながりにも発展。活動が生徒たちの自己肯定感の向上にも繋がっていることにとても感動しました。
そんな愛にあふれた多摩中学校の蜂蜜は、多摩市関戸にある小山商店さんで購入できます!(売り切れの場合もあり)
↑多摩中学校の蜂蜜を使ったはちみつレモン。
百花蜜でつくられた多摩中学校の蜂蜜は、香りがとても良く色もつやつや。
何かにかけても良し、そのまま味わっても良しで、とてもおいしい蜂蜜でした!
多摩中学校の蜂蜜(大瓶・小瓶)
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●ライター:福田菜子(エマリコくにたちインターン)